割れてしまった大切な水晶・蜘蛛リングと新しい再生のアクセサリー

2011年4月12日から Akiko.F | 2件のコメント

天然石に限らず、アクセサリーという物は
その人にとって《特別な存在》である事が多いという印象を受けます。
人と人に縁があるように、
アクセサリーも縁なのだと思います。
この水晶の蜘蛛リングも、T様にとっては縁の強いものだと解りました。
『Akikoさーん、お気に入りの水晶リングが欠けちゃったんですけど・・・どうにかなります？』

他のオーダーも構想中だったので、とにかく実物を送って頂く事になりました。
最初の状態を写真に撮っておけばよかったのですが、
よくお店で拝見するような、リングの輪の部分も全て石のタイプでした。
見事に割れて、ギザギザ
これでは怪我をしてしまうし、持っているのにも中途半端です。
これはデザイン云々よりも、まずは削ってみるか！！

手先の器用な相方が、電動のリューターで何時間もかけて削ってくれました感謝

そして削った後、T様の他のオーダー(後日記事に載せます）を先に完成しつつ・・・
その間この水晶は、家のデザインボードでしばらく遊んでおりました
『上手く巻けるかな～？』

ワイヤーワークは、始める前が一番緊張します。
何というか一発勝負だからかな？
中途半端な気分で始めると、絶対に失敗するんです。
適当な感じでいいなら。。。ですが、お客様の大切な宝物ですからね
もう期限も迫ってきた頃、
絶対に今日・明日で仕上げるぞ！と決めていたら、大きな余震がグラグラと起こりました。
テレビも、相方もざわつき始めましたが
私は逆に落ち着いてしまい、
とにかく仕上げると決めたからと、ゆらゆら家が揺れるのを感じながら一気に巻きました。

この作品は、もう作り方も覚えていませんが、
今までの中で、私が作ったどのワイヤー作品よりもスムーズに出来あがりました

生まれ変わって、今にもよじ登りそうな勢いも持っている蜘蛛のクォーツ。
ゴールドの輝きは、このクリアな美しさにはピッタリです。
今回は他の天然石は入らずワイヤーワークだけで、主役は一人。
生まれ変わったアクセサリー。
今度はご主人様の指から、ネックレスに変身です

どの角度から見ても、同じデザインにはなっていませんが、
正面を向いたときに、バランスが崩れない様に途中何度も見ながら作っています。
少しだけ斜めに配置して、躍動感を持たせてみました。